選択肢はある。でも、前に進めない──それが一番つらい。
「会社には大きな不満はない。でも、これを続けていく未来が想像できない」
「転職するか、思い切って起業するか。でも、どちらが正しいかわからない」
「今の仕事に意味を見出せなくなってきた。でも、辞める理由もない」
もし、あなたがこんな風に感じているとしたら──
それは“キャリア迷子”という状態です。
実はこの状態、「選択肢がない人」よりも、ずっと苦しいのです。
なぜなら、どちらを選んでも“後悔しそう”だから。
どこにも100点の正解がないからです。
今回の主人公:キャリア歴15年、Aさん(40代・女性・会社員)の場合
Aさんは、社内でも評価されている優秀な人材でした。
でも、ある時からこう感じるようになったそうです。
「この会社で、私はこの先何を目指せばいいの?」
「このまま年齢を重ねて、後悔しないって言い切れるの?」
「起業して、自分の力でやっていく選択も、捨てきれない」
そして、セッションに来た彼女はこう言いました。
「選択肢があるのに、決められない。動けない。
そんな自分が、一番嫌なんです。」
決断できないのは、情報が足りないからじゃない
多くの人が「もっと情報を集めたら決められるかも」と思い、
ネットで調べ、他人の体験談を読み、転職サイトや起業セミナーに顔を出します。
でも、それで決められる人は、ほとんどいません。
なぜなら──
「自分が本当は何を大事にしたいか」がわかっていないから。
選択肢がいくつあっても、“判断軸”がなければ選べないんです。
Aさんが気づいた「本当の問題」
セッションの中で、Aさんにこんな問いを投げかけました。
「このままの未来と、転職・起業の未来、それぞれ10年後のあなたはどう感じていそうですか?」
「どんな瞬間に、“私らしく生きてる”って感じると思いますか?」
「今、選べない理由の奥に、“失敗したくない”以外のものはありますか?」
彼女はしばらく黙って、こう言いました。
「ああ、私、“自分の望む生き方”じゃなくて、
“後悔しなさそうな選択肢”ばかり見てたかもしれない…」
キャリア迷子から抜け出す3ステップ
1. 自分の「大切にしたい価値観」を見つける
→ 何に時間を使いたいか? どんな環境が心地よいか? 逆に“何をしたくないか”も大事。
2. 複数の「未来シナリオ」を描き出す
→ 転職した未来、起業した未来、現職を続けた未来。
それぞれの自分は、どんな日々を過ごしている?
3. 「選ばなかった後悔」ではなく、「選んだ意味」をつくる
→ どんな道を選んでも、“自分で選んだ”と感じられるなら、それが正解になる。
Aさんは、その後どうしたのか?
彼女は「すぐに起業」ではなく、“パラレルキャリア”という道を選びました。
会社にいながら、自分のやりたい活動を週末に小さく始めたんです。
数ヶ月後、彼女はこんなことを言いました。
「正直、まだ“これが絶対の答え”とは言い切れません。
でも、“決められない自分”ではなく、“選んで動いてる自分”になれたのが、本当に嬉しいんです。」
キャリアに迷っているあなたへ
あなたは、ダメなわけじゃない。優柔不断でもない。
ただ──“まだ自分にとってのコンパス”を手に入れていないだけ。
“何を選ぶか”より、“どう選ぶか”のほうが人生を左右します。
▼未来を描き、決断の軸を持つ「キャリア設計セッション」
自分にとって「正しい選択」は、自分の中にしかありません。
“情報”ではなく“自分軸”を手に入れたいあなたへ。
最後に
キャリアの迷いは、あなただけのものではありません。
でも、その迷いを“人生の転機”に変えられるかどうかは、
「自分を深く理解しようとするかどうか」にかかっています。
あなたの中に、“まだ気づいていない選択肢”が眠っています。
その扉を、一緒に開けていきましょう。